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放射線部

X線TV検査の概要

X線透視を用いて、体の中の様子を観察しながら、撮影・診断・治療を行う検査です。 現在当院では、2台の透視装置が稼働しており、様々な検査に対応しております。
2023年3月に、老朽化していた1台をAstorex(canon)へ更新致しました。 これまでよりもより少ないX線量で鮮明な画像を撮影可能になっています。 また、寝台の可動範囲も更新前の装置よりも大きくなったため、 患者さんの移動の負荷が少なくなりました。
もう1台の装置 Ultimax(canon)はCアームを搭載した装置で、より柔軟な動きが可能になり多方向から透視検査が行え、 また寝台可動範囲が従来よりも大きくなっているため患者さんの移動の負担が軽減しています。



X線TVを使用した検査の一例

①ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)
 内視鏡を口から挿入し、十二指腸にあるファーター乳頭から造影剤を注入し、胆管や膵管を造影して胆石・狭窄がないかを調べる検査です。

②胃透視
 胃を膨らませる発泡顆粒と造影剤(バリウム)を飲んで、寝台の上で回転などをして頂き様々な角度から胃を観察する検査です。

③注腸検査
 空気と造影剤(バリウム)を肛門から逆行的に入れ、様々な角度から大腸を観察する検査です。

④HSG(子宮卵管造影法)
 造影剤を子宮腔内に注入して子宮の形や卵管の状態を診る検査です。

⑤IVP(静脈性腎盂造影)
 静脈より注入された造影剤が腎臓より排出される状態をX線撮影することで、尿路(腎盂・尿管・膀胱)の形状を描出する検査です。

⑥myelography(脊髄腔造影)
 脊髄腔内に造影剤を注入し狭窄等がないか調べる検査です。

嚥下造影検査(VF)について

摂食嚥下障害(むせる・飲み込みに時間がかかる)をお持ちの患者さんに嚥下造影検査(VF)を実施する場合があります。当院では、X線TV装置を使用して、造影剤(バリウム)を混ぜた食べ物・飲料を飲み込んでいただき、嚥下機能の評価を行います。

   上の画像は実際の嚥下造影検査であります。造影剤を混ぜた検査食(白い塊)が口から入り、
   飲み込みと同時に食道へ送られている様子を撮影した画像になります。

胃透視を受けられる方への注意事項

胃透視検査前
 1.現在服用している薬があれば申し出て下さい。
 2.検査前日は、夜9時までに食事をすませ、それ以降は絶食してください。
 3.水分は摂取しても差支えありませんが、飲酒は避けてください。
   (お茶・コーヒー・牛乳などは控える)
 4.喫煙される方はなるべく検査終了まで禁煙してください。


胃透視検査中
 1.時計・ネックレス・眼鏡・その他金属類は外してください。
 2.胃を膨らませる為に発砲顆粒を飲んでいただきますが、検査終了時までゲップを
   我慢して下さい。
 3.造影剤(バリウム)は医師及び技師の指示通りにお飲みください。
 4.透視台で、回転など体を動かしたり透視台が起き上がったりしますので、透視台の横にある
   手すりをしっかりお持ちください。


胃透視検査終了後
 1.検査終了後うがいを行ってください。
 2.うがい終了後下剤をお渡ししますので、その場でお飲みください。
 3.検査終了後は水分を多く摂取してください。下剤服用後白い便が出ますが、造影剤であるため
   心配ありません。


バリウム服用後の副作用について
 副作用で過敏症(アレルギー症状)が現れる方がいます。蕁麻疹・浮腫・呼吸困難 などの症状が現れた場合は、直ぐに医療機関を受診してください。また、排便の状況を確認して頂き、 一両日中にバリウム便の排出がなく、腹痛などの症状が現れた場合には、直ちに医療機関を受診してください。





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